海外送金の方法は?手数料や注意点、おすすめの海外送信サービスは?

海外送金の方法は?手数料や注意点、おすすめの海外送信サービスは?

ニュース・特集

海外送金とは

海外送金とは

海外送金とは、日本の銀行口座から、海外の銀行口座にお金を送ることです。もちろん反対に海外の銀行口座から日本の銀行口座に送金することも、海外送金となります。法人にしかできないイメージを持っている方もいますが、個人でも可能です。
留学やホームステイ、海外の家族に送金する場合などに、一般的に利用されています。現金をそのまま海外にもっていく場合に比べ、盗難や紛失のリスクがないため、安全な方法です。

海外送金のしくみ

海外送金のしくみ

海外送金の仕組みを簡単に説明します。
海外送金には、銀行を利用する方法と、海外送金サービス会社を利用する方法の2つがあります。順番に解説します。

銀行の海外送金

銀行から銀行に送金する場合には、銀行間にコルレス銀行と呼ばれる中継銀行をはさむ必要があります。以下のような図になります。

日本の銀行 → 中継銀行 → 海外の銀行

より細かい説明になりますが、世界中の銀行はSWIFTというネットワークで繋がっています。このSWIFTは、Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunicationの略称、日本語だと国際銀行間金融通信協会です。
SWIFT=銀行をつなぐネットワークという解釈で問題ありません。
このSWIFTを利用して、コルレス銀行を挟み送金をする場合には、以下の流れになります。

  1. 日本の銀行で「送金手続き」をする。
  2. 送金するお金を渡し、送金手数料を支払う。
  3. 日本の銀行が、コルレス銀行を通して、海外の銀行へ送金する。

この流れで、だいたい1週間ほどで海外の受取人のもとに着金します。

海外送金サービス会社

続いて、海外送金サービス会社について説明します。
こちらは銀行と違い、海外送金に特化した会社です。
手続きが簡単で、スマートフォンがあれば簡単に送金できるため、個人にはこちらのほうが多く利用されています。

海外送金サービスの仕組みは、世界中に自社の銀行口座があることをイメージするとわかりやすいでしょう。世界中に自社の口座があるため、その口座間の送金ネットワークを使います。
以下のような図になります。
送金人→送金サービス会社の日本の口座→同会社の海外の口座→その国の銀行

銀行を利用する場合と違い、送金のスピードが速かったり、手数料が抑えられたりするメリットがあります。

海外送金の手数料

海外送金の際にかかる手数料の種類とその内容について説明します。

  • 送金手数料
    こちらは日本から海外に送金するのであれば、日本の銀行でかかる手数料です。

  • 受け取り手数料
    海外の銀行で、お金を受け取る際に発生する手数料です。

  • 為替手数料
    為替手数料は、両替の際に発生する手数料です。
    一般的に為替手数料は1ドル=~~円、もしくは金額の~~%というように設定されていることが多いです。
    この手数料は両替する通貨によって変わり、また採用している為替レートでも変わるため金融機関によって異なります。

  • 中継銀行手数料(コルレス手数料)
    日本の銀行→海外の銀行と送金する際に、間に挟む中継銀行が徴収する手数料です。
    中継銀行手数料の難しい点は、送金額や通貨によって、金額が変わる点です。中継する銀行の数によっても変わり、中継する銀行の数が多くなればなるほど高くなります。
    そのため、事前に正確にいくらかかるのか判断することができないことが多いです。

  • リフティングチャージ料
    リフティングチャージは、あまり聞きなれない言葉かもしれません。
    日本語では、円貨取扱手数料と呼ばれることもあります。
    これは海外送金の際、お金を円からドルなど、ほかの通貨に両替しないで送金する場合にかかる手数料です。

海外送金の手数料負担について

海外送金の手数料には、様々なものがあることを解説しました。
では、この海外送金の手数料は誰が負担するのでしょうか。
手数料負担の形態には、①受取人負担、②送金人負担、③送金人・受取人が共同で負担、という以上の3形態があります。

負担形態をどれにするのかは、送金者が送金時に選択できます。
海外の家族などの負担を減らしたいのであれば、送金人負担を選ぶことができます。

ただ注意点があります。 前章で説明した通り、中継銀行手数料については、事前に正確な額がわかりません。実際に中継銀行を通して初めて、正確な金額が判明します。
ですので、送金人負担にしても、場合によっては受取人が満額受け取ることができない場合もあります。

海外送金と税金

海外送金の際に税金が課税されるのかについて解説します。
海外送金すべてに税金が発生するわけではありません。
ただ海外送金の資金の内容によっては、納税義務が発生する場合があります。
例えば海外→日本の送金で、その送金が自身の所得になる場合には納税義務が発生します。ですので確定申告と納税が必要です。

ですが海外で稼いで、海外の口座に入れておいた自分のお金を、自分の日本の口座に移すのであれば納税義務はありません。ただの資金移動となるためです。
この点については、トラブルになる可能性があるのでしっかり認識しておきましょう。

オススメの海外送金サービス

オススメの海外送金サービス

個人向けの海外送金サービスを紹介します。

SBIレミット

SBIレミットは、SBIグループ傘下の海外送金サービス会社です。
SBIレミットは、海外国際送金の大手・マネーグラムと提携しています。マネーグラムとの提携のおかげで、スムーズかつ、非常に安い送金手数料で利用することができます。
例えば手数料の面で言えば、中国への送金は30万円を超える場合には0円、現地での受取手数料も無料です。
また着金スピードは最短1分程度です。

個人向け海外送金サービスでは、もっとも使いやすいサービスと言えるでしょう。実際、東南アジア圏のユーザーに大変人気で技能実習生の多くが使っています。アジア諸国向けでは30%近いシェアを獲得していたことがあります。

また中国や東南アジア圏だけではなく、200か国以上、35万拠点への送金を実現しています。マネーグラムだけではなく、その他さまざまな送金会社、銀行と提携しているためです。

さらにカスタマーサービスは日本語だけではなく、その他11言語(ベトナム、フィリピン、中国、タガログ、インドネシア、カンボジア、タイ、ミャンマー、クメール、ネパール、南米)に対応しているため、非常に多くのユーザーに支持されているサービスです。

楽天銀行

楽天グループ傘下のネット銀行です。
ネット銀行なため、様々なオンライン取引に強みがあります。
一般の銀行の海外送金とは大きく違い、ネットから簡単に利用可能で、送金前に手数料や相手の受取額を確認できます。
メリットとして、初期費用や月額利用料がかからないこと、また夜間も手続きできることがあげられます。さらに海外送金専用ダイヤルがあるので、非常にサポートも充実しています。

また手数料も抑えめです。
送金手数料と中継銀行手数料をあわせて1750円です。これにプラスして、為替手数料がかかってきます。
送金にかかる日数は、中継銀行の数などで変わってきますが、2日~4日程度で着金する場合が多いです。

60通貨以上、200か国の国と地域に送金でき、1回あたりの送金限度額は100万円です。

Wise

SBIレミットのSBIグループや、楽天銀行の楽天グループと違い、日本人のほとんどには耳慣れないかもしれません。
Wiseは多くのユーザーに支持される海外送金サービスの会社です。
手数料が安く、着金スピードが非常に速いです。受取銀行の処理にもよりますが1~2日程度です。

Wiseは楽天銀行などと違い、名前こそマイナーですが、海外送金サービス会社なので、中継手数料は基本的にはかかりません。送金前にシミュレーションを行うことができ、もし中継手数料がかかる場合には注意書きで表示されるようになっています。

ただデメリットとして、WiseはSBIレミットや楽天銀行と違い、日本語対応が弱いです。日本語を母語としない海外からの技能実習生には、場合によっては、ぴったりかもしれません。また送金する場合、海外に受け取りの口座が必要となります。

Revolut

Revolut(レボリュート)はイギリス発のサービスです。
Revolutはデジタル銀行であり、海外送金サービス会社でもあります。
2015年に誕生し、日本では2020年にサービスがスタートしました。
Revolutのメリットとして、アプリで簡単に送金ができて、なおかつお金の管理も行うことができます。

主な機能として①会員間の送金・割り勘、②銀行口座あての海外送金、③外貨両替・外貨決済があります。
つまり、あくまでRevolutのユーザー間での海外送金とはなりますが、アプリで簡単に行えるため、使い勝手は悪くないサービスです。

送金手数料は基本無料です。
ただ送金する通貨・送金先の国により、中継銀行を利用します。
この場合には中継銀行に手数料を徴収されるため、着金する金額が少なくなる場合がありますので注意が必要です。送金手数料とは別に、両替手数料もかかります。
着金にかかる日数は、3~5営業日です。

Paypal

PayPalは著名なオンライン決済サービスです。
ですがユーザーがアカウントに送金することができるサービスがあるため、それを利用するとオンライン銀行口座のように使うこともできます。
ただ手数料のしくみが、本来オンライン決済サービスであるためにわかりにくく複雑です。

初期費用や月額料金などは無料ですが、銀行口座に5万円未満を引き出す場合には250円手数料が発生し、アメリカの銀行口座への引出しは2.5%かかります。
また日本円から外貨に送金する場合には、送金額の4%が為替手数料として徴収されるため、例えば10万円を送金したら為替手数料のみで4000円もかかります。
すでにPayPalアカウントを持っている場合には簡単です。ですが外貨に両替して送金する場合には、手数料的にあまりお得な方法とは言えません。

着金は早く、PayPalアカウントへの送金は即座に反映されます。
銀行口座に引き出そうとする場合には、最短でも3営業日かかります。

注意点

注意点

海外送金をする場合の注意点をまとめます。

日本語のみ対応か多言語対応かをチェック

楽天銀行やSBIレミットなど、日本製のサービスは日本語対応をしています。
ですがWiseなど海外産のサービスのなかには、日本語に対応していない、または対応していてもサポートを日本語で受けられなかったり、日本語のサポートが弱いなどの場合がありますので、注意が必要です。

サービスによってかかる日数が違う

着金までのスピードはサービスによって全く異なります。
ですので手数料も非常に重要ですが、着金までにどれくらいかかるのかもあわせてチェックしておきましょう。

まとめ

海外送金は銀行を利用して行うことも、海外送金サービス会社を利用して行うこともできます。
また銀行を利用する場合には、日本の銀行と、海外の銀行の間に、コルレス銀行と呼ばれる中継銀行をはさみます。そのため中継銀行に手数料を徴収されたり、中継する分時間がかかったりします。

一方、海外送金サービス会社を利用する場合には、これらのデメリットがありません。
海外送金サービス会社は、世界中に自社の口座を持っているようなイメージで、自社のネットワークを利用するため、手数料が少なく、かつ迅速な着金を行うことができます。

この海外送金サービスにはSBIレミットやWiseなどがあり、サービスによってかかる手数料や、着金までの日数がことなりますので、よく比較などを行ったうえで自分に合うサービスを利用するとよいでしょう。

この記事を書いたライター
最新情報をメールでお届けします

カナエル運営事務局

外国人材に関わる方向けに情報を発信する総合メディア「カナエル」の中の人です。 外国人採用をはじめ、特定技能・技能実習に関する有益な情報を発信します。